JR東日本、赤字5779億円でもボーナス2か月支給のカラクリ

鉄道会社事情

どうも、鉄道会社を辞めたいアラフォー独身男性げんさんです。

JR東日本の2021年夏のボーナスが2か月分となることが明らかになりました。

JR東日本は10日、2021年度の夏季手当(ボーナス)について2.0カ月分にすると各労働組合に伝えたと発表した。前年度の2.4カ月分に5000円を定額加算した額を下回り、1987年の民営化以降の夏のボーナスとしては過去最低となる。(中略)新型コロナの影響でJR東の21年3月期の連結最終損益は5779億円の赤字と民営化以降初めての赤字に転落した。

日本経済新聞 https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC099VX0Z00C21A6000000/

ネット上では「5779億円という巨額赤字を計上した企業なのにボーナス出るだけすごい」「しかも2か月は破格だ」という声も聞こえてきます。

基本給が低い分、他業界と比べてもともとボーナスの支給月数が多いのが鉄道業界です。支給月数も業績とあまり連動しません。

とはいえ巨額赤字で2か月分支給されることに疑問を持つ人も多いでしょう。

これにはカラクリがあります。

JR東日本は定期昇給を50%カットした

今年の春闘では、JR東日本は毎年実施している定期昇給の50%カットを決定しました。

社員平均3200円/月の減額となり、JRグループでは唯一となります。

毎年営業赤字であるJR3島会社ですら定期昇給は維持したので、このニュースには大変驚きました。

生涯賃金を減らして今年のボーナスを確保した

定期昇給がカットされるということは、毎月の基本給の上昇分が今後ずっと減ったままということであり、退職金を含め生涯賃金が大きく減少することになります。

定年までの年数が長いほど減少額が大きくなります。つまり若い人ほど影響が大きいということです。

減少する金額の試算は省きますが、今年1回だけ50%カットしたとしても、ほとんどの社員は夏のボーナス2か月分を上回る生涯賃金の減少となります。

JR東日本は今後かかる人件費を原資にして、今夏のボーナスに当てたのです。

ボーナス2か月支給で生活給を確保し、新卒採用の影響も最小限に

JR東日本のボーナスが決まる直前、JALの夏のボーナスが0.3か月+10万円ということが発表されました。

ボーナスのニュースは新卒採用にも大きな影響を与えます。

もしJR東日本のボーナス支給額があまりにも少なかったら新卒採用にも影響が出るでしょう。来年度の新卒採用を見送るJALと違い、JR東日本は数を減らしとはいえ採用が決まっています。

同時に在籍している社員の生活給も確保し、住宅ローンの支払いなどに支障が出ないように配慮しました。

結局働く社員は不利益に

このように将来受け取る賃金を減らして、その一部が今夏のボーナスとなったわけです。2か月支給されたからといって安堵してはいけません。

これは数字のマジックとも言えます。

鉄道会社を志望する方も、ボーナスの月数だけをみて「鉄道会社はコロナ禍でもちゃんとボーナス払ってくれるんだ」と安心することがないようにお気をつけください。

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